おっす!オレ、RYO-TA3.0
身体は人間の子供そのままだけど
脳だけが人口で作られた天才ロボットさ。
見た目が子供だからってバカにしちゃいけないよ。
知能は成人の数十倍!だから、
大人の笑顔の8割は心が伴ってないって事も
大人が夜やってるのはプロレスごっこなんか
じゃなくってむしろ‘甘’レスだって事も、
お納め下さいって差し出した饅頭の底には
小判が敷き詰められてる事も、ソチもコチも
みんな悪だから、ア~レ~って帯グルグル回して
そのままソ~レ~って“甘”レスになっちゃう事
だってな~んでも知ってるんだからな。
でも、1つだけ僕にもわからない事があるんだ。
それは、「恋」ってやつ。
恋する、恋すれば、恋すれど・・・。
あ゛~っ!!全くわかんねぇ!!意味わかんねぇ!!
胸がキュンとなるぜ!!もう気が狂いそうだ!!
ちきしょー!!この天才にわからない事なんか無い!!
絶対解明してやる!!その為には
サンプルを・・・。サンプルを・・・。
咲子は焦っていた。
苦節3ヵ月。やっとの思いでこぎ付けたランチデート。
「犬のペスが高山病でもう3日3晩鼻が乾いてて、
いや。何かもう乾ききっててほんと可哀想なの!!
だから、行くね!!」
自分でも言ってて意味がわからなかったが、
とにかく同僚の誘いを激しく断り、こっそり抜け出して来た
お昼休み。
今日こそ「付き合って下さい!」って言うんだ♪
るんるんる゛・・・っ・・・・。
突然、後頭部に鈍い痛みが走り、視界が狭くなった。
薄れゆく意識の中、子供の声がうっすらと聞えてくる。
サンプルを・・・サンプルを・・・。